結局メンタルの調子がわるいのか、身体の調子がわるいのか、よくわからなくなっているが、とにかく身体の調子が本当にわるい。
この前新宿のクリニックで検査をしたら、私の脳はほとんど機能していないことがわかった。
健常と言われる状態の3分の1程度しか血流量がないらしい。
それから脳の血流量を元に戻すために脳に磁気をあてるという、一見危なそうな治療を続けている。
厄介なのはこの治療がまだ日本国内では保険適用外であるということで、私は薄給の身でありながら高額な治療費を泣く泣く支払っている。
ただ生きながらえるためだけに支払う高い金は、なんとも虚しい。
病名が鬱病であることは変わりない。
もっとどうしようもない、抗えないような病名がつけばどんなにか楽だろうと思う。
障害者手帳をもらって障害者雇用で細々と働くのもいいなあと思う。
私はちょうどグレーゾーンにいる。
健常者でも、障害者でもない。
そもそも鬱病とはこころの風邪などという生やさしいものではなく、脳の病気だということが近年わかりつつあるらしい。
専門家ではないので詳しいことはなにもわからないが、気持ちの問題で片付けられてきたあらゆる精神疾患が脳の病気だと認知されれば、当事者は本当に救われる。
この病気を言い訳にして生きていきたいのだ、本当は。
その反面、決して言い訳にして生きていきたくもない、本当は。
くるしい、ただ、くるしい。
夜、床につくとき、明日の朝目覚めることがありませんように、と祈りながら眠る。
呼吸と心臓が自然に止まって、もう朝の光を見ることもなくこのまま命の終わりを迎えられたらと思う。
それでも、生命の機能が止まるほどの身体ではないから、無情にも毎日朝が来る。
朝が来てしまったと絶望する。
良くなっては悪くなり、悪くなってはすこし良くなる。
調子がいいときはたしかに調子がよく、1日外出することもできる。
そんなときは心も晴れやかで生の喜びを感じられる。
ただ今は、長い長い、暗いトンネルの向こうを考える余裕もない。
いま立っているここだけを考えて、ただ呼吸をして心臓を動かしている。